ループする

ループする / ふくろうず (2010)


わりといろんな音楽を手当たり次第に聴いてる方だと自分でも思うんだけど、やっぱり好きになるポイントってなんとなく決まってるような気がする。特にギターの音と、ボーカルの人の声の質が好きだと、どんどんハマってく傾向にあるみたい。


なんでギターなのかはわからない。でもピアノの音よりもギターの音の方が好き。バンドの音にピアノの音が加わってるのはいいなと思うけど、ピアノで弾き語りをしてるような曲にはあまり興味がわかない。


声の質はどんな声ってひとことでは言えないんだけど、なんかすごく惹きつけられる声ってのがある。歌が上手いってのとはまた別で。いや上手くて声の質が好きな人ももちろんいるんだけど、どんなに歌が上手でも全然魅力を感じないボーカリストさんもいるから。やっぱり上手い下手よりも、声が好きかどうかの方が、私にとっては重要らしい。


そんな私の心をピンポイントでとらえたのが、初期のふくろうずだった。ちょっと懐かしめの洋楽を思わせる所もあるけど、基本的にはギターとベースとドラムがしっかり鳴ってるバンドの音。そのサウンドに乗る、一度聴いたら忘れられない内田万里ちゃんの声。

これこそまさに中毒性のある声だと思った。


その後メジャーデビューしたり、メンバーの脱退があったりして、バンドの音はちょっとずつ変わって来てるんだけど、万里ちゃんの声は相変わらず、フニャフニャしてとんがってて、耳に心地よいままだ。でも最近は声にちょっと落ち着きが感じられるようになった気もしてる。今の声もいいんだけど、初期の、どこへ飛んでくかわかんないような得体の知れないパワーにあふれる声をときどきどうしても聴きたくなると、このアルバムを引っ張り出してくるのだった。


4曲めの「夜明け前」は「ごめんね」に並ぶ、ふくろうず史上屈指の名曲だと思う。

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