GO TO THE FUTURE
GO TO THE FUTURE / サカナクション (2007)
サカナクションの最初のアルバム。8曲っていうさらっと聴けるボリュームがいい。
「三日月サンセット」が出た時、一部でけっこう話題になってて、何度か耳にした記憶があるんだけど、その時はあまりピンと来なかったらしくてさほど印象に残っていない。
彼らに興味を持つようになってから過去の曲をいろいろ聴いてみて、なんだ、すごくいい曲だったんじゃない、ってすごく遅ればせながら思ったのだった。
アルバム全体の印象としては、今のサカナクションのように緻密に作り込まれた音ではないけど、シンプルさがまた違った心地よさを感じさせる。「インナーワールド」みたいにしっかりダンサブルな曲から、「フクロウ」のようにアコギで静かに聴かせる曲まで、ここでもうすでに彼らの世界が確立されていたことがわかる。ボーカルは今よりもストレートで言葉もわかりやすい。一郎くんの息遣いまでもが聞こえてきそうな、生々しさのある歌い方。彼の歌をもっともじっくり味わえる作品かも知れない。
サカナクションのアルバムってどれを聴いても、圧倒的に昼よりも夜が似合うって感じるんだけど、この作品もすごく夜っぽさにあふれてる。どこがどうだから、とは言い表せないけれど。
このアルバムは特に音の向こうに広がる静寂が感じられて、深夜から明け方みたいな雰囲気がある。夜のドライブ出かけながら聴くっていうより、寝る前に静かに聴きたくなる1枚。
どの曲もいいけど7曲めの「白波トップウォーター」が群を抜いて好き。たぶん、サカナクションの全部の曲の中でいちばん好き。一度ライブで聴きたいとずっと思ってるけど、私が行く日のセトリにはいつも入っていない。
いつか巡り合えますように。
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