シンクロナイズド・ロッカーズ

シンクロナイズド・ロッカーズ (Tribute to the pillows) / Various Artists (2004)


the pillowsへのトリビュートアルバム。

って言ってもバンド15周年に際して、ピロウズ側から各アーティストへオファーを出して参加してもらった作品とのことで、the pillows公式サイトのディスコグラフィのページにもアルバムの1枚として載ってる、この上なくオフィシャルなトリビュートアルバムだったりする。


なんと言っても参加してるバンドの顔ぶれがすごい。ストレイテナーの「RUNNERS HIGH」、エルレのFunny Bunny」で幕を開け、BUMPの「ハイブリッド レインボウとミスチルの「ストレンジ カメレオン」でクライマックスを迎えるなんて、それだけでも豪華すぎる。今から10年以上前だから実現できたのかもね。


わりと忠実にカバーしてるテナーや、佐藤竹善の「カーニバル」なんかもいいけど、何とも言えない歪んだ感じがクセになるnoodlesのVain dog (in rain drop)」、さすがの独特な空気感を醸し出すSALON MUSICの「Our love and peace」がトリビュートならではの面白さを感じさせくれて好き。


エルレのファニバニは最初聴いた時「え?え?」ってちょっと戸惑ったっけ。2番がない曲だったはずなのに、しっかり1番と2番が出来てる(笑) ああ、こういう構成もアリなのか、っていう新鮮な驚きを感じた。また違ったカッコよさがあるよね、これも。


でもやっぱり一番好きなのはBUMPのハイブリッド レインボウかな。原曲へのリスペクトを感じさせる丁寧な歌い方。だけどアレンジはとことんBUMPっぽく、優しいアコギのアルペジオで始まって、だんだんバンドの音でぐっと盛り上げて、最後はまたアコギの音で静かに終わる。原曲の特徴あるイントロのメロディーが、1番終わったところの間奏で初めて鳴らされるのもグッとくる。このアルバムの中で唯一、原曲に負けないくらい好きなのはこのカバー。


トリビュートアルバムって、なかなか全曲通して聴く気が起こらないものも多いんだけど(参加アーティストさん全員に同じように興味は持てないし、もともとカバーされてる曲があまり好きでもないのが入ってたりもするしね) でもこれだけは、元のピロウズの曲が名曲揃いで好きな曲ばかりなせいか、全部通して繰り返し聴いても飽きないアルバムになっていると思う。

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